タイトル
マトリックス レザレクションズ(原題:The Matrix Resurrections)
概要
2021年のアメリカ映画
上映時間は148分
あらすじ
トーマス・アンダーソンはゲーム会社に勤務しており、1999年に発売したゲーム「マトリックス」をヒットさせた本人である。行きつけの喫茶店では、ティファニーと言う女性がおり…。
スタッフ
監督/脚本/製作はラナ・ウォシャウスキー
音楽はジョニー・クリメック/トム・タイクワー
撮影はダニエル・マサーセシ/ジョン・トール
キャスト
キアヌ・リーヴス(ネオ)
キャリー=アン・モス(トリニティ)
ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世(モーフィアス)
ジョナサン・グロフ(エージェント・スミス)
ジェイダ・ピンケット・スミス(ナイオビ)
感想
リブート映画がブームになる中、「マトリックス」シリーズもその例外ではなく、度々続編の噂はされてきたが、ウォシャウスキー兄弟(後の姉妹)はそれを否定し続けてきたが、2019年に続編製作がワーナー・ブラザースから発表された。結果的に前作から18年ぶりとなるシリーズ4作目となった。
本作は旧3部作が実はゲームの話で、トーマス・アンダーソンはそのゲームの開発者と言う設定であり、そのゲーム会社の親会社であるワーナー・ブラザースから続編を作るように圧力をかけられるが、アンダーソンはそれに反対の立場をとっている。これはどう見ても、本シリーズの続編を作るように言ってきたワーナー・ブラザースと、それを言われたウォシャウスキー姉妹のことを指しているのだろう。別に偽の会社の名前でも良いのにわざわざワーナー・ブラザースの名前を使っているのだから、そういうことなんだろう。
そして実はネオがこのゲーム会社で働く世界自体が仮想現実であり、モーフィアスから赤いピルを貰って現実世界へ戻ることになる。ネオもトリニティも前作で死んでいるが、マトリックスの世界に繋がれたまま利用されてたという設定になっている。キャストはモーフィアス役とエージェント・スミス役は変わっているため、ネオがモーフィアスを信じるための場面が若干長く感じてしまう。ここは旧3部作で演じた俳優でなければならなかっただろう(事情があるのは察するが)。
それからネオが救世主として再び目覚めるまでを描いていくが、トリニティの力も必要で、彼女を取り戻すべくアクションシーンを交えて展開していく。そしてジャンプする場面になるとトリニティの方が先に救世主として覚醒することになる。前3部作の救世主ネオ(男)からトリニティ(女)への移行ということなので、男性から女性へ性転換手術した監督自身に当てはめられた設定だろう。
エンドクレジット後には、ネオが繋がれていたマトリックスの世界のゲーム会社で、「マトリックス」続編に関する会議がまだ続けられている場面が用意されている。本シリーズの続編を作ろうとしている連中はどうせ現実に目を背けてくだらない会議をしていることだろうというウォシャウスキーなりの皮肉だろう。
で、映画として面白いかと言えば面白くないという結論になる。あれだけ作りたくないと言っていた続編を無理やり作ったようなもので、やるとなった以上最高の物を作ろうとしたとは思うが、あえてつまらなくしているのではないかとさえ思えてくる。映画監督としての仕事、「マトリックス」という呪縛からの解放それぞれの思いが交錯する良くも悪くも中途半端な作品だった。
アクションシーンも目新しいものは特になく、「マトリックス」後にワイヤーアクションへの反発として登場したとも言えるポール・グリーングラス監督のような揺れるカメラ、細かいカット割りのアクションシーンが散見された。特に車内や新幹線内でのアクションはその演出が如実であった。目新しさというのは一口には言い表せないほど難しいものだと思うが、1作目の繰り返しになって飽きられるか、舵を切って「それは違う」と思われてしまうかになる可能性が高い。
やりようによってはいくらでも続編なんて作れるだろうが、もうこの辺で良いんじゃないだろうか。ウォシャウスキーには一旦SFから離れて、デビュー作「バウンド(1996)」のような小規模な脚本で勝負できる作品を作ってほしい。
関連作品
「マトリックス(1999)」…シリーズ1作目
「マトリックス リローデッド(2003)」…シリーズ2作目
「マトリックス レボリューションズ(2003)」…シリーズ3作目
「マトリックス レザレクションズ(2021)」…シリーズ4作目
「アニマトリックス(2003)」…本シリーズをモチーフにしたオムニバスアニメ
吹替情報
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