【作品#0185】16ブロック(2006)

2000年代

16ブロック(原題:16 Blocks)

2006年のアメリカ映画
上映時間は101分

ニューヨーク市警で働くジャックは、夜勤明けに証人を裁判所まで護送するように命じられる。その途中で何者かによって襲撃を受ける。

監督はリチャード・ドナー
音楽はクラウス・バデルト
撮影はグレン・マクファーソン

ブルース・ウィリス(ジャック・モーズリー)
モス・デフ(エディ・バンカー)
デヴィッド・モース(フランク・ニュージェント)

クリント・イーストウッド監督、主演の「ガントレット(1977)」を思わせる“護送もの”の映画。また、リチャード・ドナー監督と言えば、白人と黒人のバディもの「リーサル・ウェポン」でもおなじみである。ちなみにブルース・ウィリスとデヴィッド・モースは「12モンキーズ(1995)」以来の共演。

 

ブルース・ウィリス主演の「ダイ・ハード」シリーズの続編は「ダイ・ハード4.0(2007)」ではなく、こっちを題材にした方が良かったんじゃないか。ブルース・ウィリスは枯れた中年を好演し、翌年に「ダイ・ハード4.0(2007)」でスーパーマンを演じた。妻と不仲という設定がいかにも「ダイ・ハード」っぽいなと思っていたら、それをフリにしたような妹オチは笑ってしまった。

 

サスペンスアクションとしては良くも悪くもという出来。「実は違う部屋でした」とか「実は違う救急車でした」などはベタでシンプルな仕掛けだが、1作品内で何度もやることではない。あと、追手側の悪徳警官側がやや無能なのも気にかかる。

 

一番の問題は主人公のジャックがなぜ6年前に告発する勇気がなく、そしてなぜ今立ち上がる決意をしたのかであろう。この辺りはドラマとしてはかなり弱いし、この大きな決断をする場面は割と序盤にある。もし序盤にこのような決断をするなら、咄嗟のことでこの決断をしたが、その決断の意味が観客にも徐々に伝わってくるようにするか、あるいは、この決断をする場面をもっと後にずらべきだった。いずれにしてもアル中になってやる気もない主人公がこの状況で急に立ち上がるのは急にしか見えない。

 

説明不足がある一方で、冒頭の死体の子守をしながら酒を飲むシーンはなくても良かった。足を引きずりながら警察署にやって来るところから始めても問題ない。彼のデスクに空の酒瓶があるだけで彼がアル中であることは十分伝わる。その後酒屋に行く場面もあるし、わざわざ夜勤明けという設定でなくても良かった。

 

そして、テープに吹き込む遺言から始まるオープニングも悪くはないが、こちらもなくても良かった。これによって作品の方向性を決定づけてはいるが、それ以外に本作に大きな影響は与えていないように思う。また、後にテープを使うことを不自然に思わせないための工夫にも見えるが、バスの中でテープを見つけるところがそもそもどう考えたって不自然だし、フランクが自分の罪を長々話している場面で「録音してるだろうな」と察しがついてしまう。

 

アクションもこれといった目新しさもインパクトもなかった。堕ちた主人公が立ち上がる話にしても、バディものにしても物足りなかった。

①ソフト版
②テレビ朝日版(2009年11月22日「日曜洋画劇場」)※ソフト未収録

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