【作品#0317】ランボー3/怒りのアフガン(1988)

1980年代

ランボー3/怒りのアフガン(原題:Rambo III)

1988年のアメリカ映画
上映時間は101分

タイで暮らしていたランボーのところへトラウトマン大佐がアメリカ国務省のグリッグスと共に現れる。アフガニスタンでソ連による残虐な横暴が行われているとしてランボーは調査任務を依頼される。

監督はピーター・マクドナルド
音楽はジェリー・ゴールドスミス
撮影はジョン・スタニアー

シルヴェスター・スタローン(ジョン・ランボー)
リチャード・クレンナ(サミュエル・トラウトマン)
カートウッド・スミス(グリッグス)

当時、映画史上最高額となる6,300万ドルの予算がつぎ込まれたが、全米だけでは前作より約1億ドル下回る売り上げとなり、ラジー賞では5部門でノミネートされ、シルヴェスター・スタローンがワースト主演男優賞を受賞してしまった。また、当初はラッセル・マルケイが監督であったが、スタローンと意見が対立し、前作で撮影を担当し、本作で第2班の監督を務めていたピーター・マクドナルドが初監督する形となった。

 

ご存じのように、本作でランボーと協力するムジャーヒディーンは、ソ連がアフガニスタンからの撤退後にタリバンとして台頭する勢力である。ムジャーヒディーンは「007/リビング・デイライツ(1987)」にも登場しており、敵の敵は味方だったのだ。しかも、本作公開前にソ連がアフガニスタンから撤退し、公開時にはすでに過去の出来事になってしまっていた。

 

本作も戦場から離れていたランボーがトラウトマン大佐によって戦場に連れ戻される形となっている。前作痛い目に遭ったランボーはまた同じ目に遭うと感じ一時はその提案を断っている。そんなランボーを再び戦場に連れ戻すために、トラウトマン大佐が戦場で人質になってしまうという筋書きが用意されている。1作目も前作も基本的に高みの見物をしていたトラウトマン大佐が戦場で痛い目に遭うのはいい気味だとすら思ってしまう部分はある。しかも、敵から殴られる際に取る防衛が素人っぽくて小物感すらある。そんなトラウトマン大佐に全幅の信頼を置くランボーが一心に救出へ向かう様子はある意味で悲しいものがある。

 

本作はランボーによるトラウトマン大佐救出作戦がメインとなる。潜入ものとしての面白さは多少なりとも感じたので、アクションとしては前作よりかは多少なりとも良かったのではないかと感じる(あくまで前作と比べて)。

 

ここまで来るとトラウトマン大佐がランボーを戦場に引き戻すためにあえて捕まったのではないかとすら思えてくる。トラウトマン大佐にとってもランボーにとっても生き場所が戦場しかないのは悲しい話である。たとえ静かな暮らしをしていてもどこかで戦争は起こっている。奇しくも本作公開前にソ連はアフガニスタンから撤退したが、どこかで戦争が起こる限り、ランボーは自分の生きる場所がそこにあるのではないかと考えてしまうのだろう。戦争に参加して苦しんだ者が、その戦場にしか生き場所を見つけられないなんてこんな悲しい話はない。考えればこういったことは分かるが、前作にしても本作にしてもただのアクション映画にしてしまったのは失敗だったと思う。

①<ピーター・マクドナルド(監督)>

監督のピーター・マクドナルドによる単独の音声解説。DVDやBlu-rayによっては収録されていない(DVDならスペシャル・エディションには収録されている)。ラッセル・マルケイ監督が降板したことで急遽監督を務めたいきさつ、キャストの印象、現地スタッフとの協力などについて話してくれる。中盤ぐらいから話す量が滅法少なくなるのに、ラストからエンドクレジットの最後まで急に饒舌に語り始める。その情報が質も量も申し分なかっただけに全編通してその調子で話してくれたら良かったのにとは思う。

「ランボー(1982)」…シリーズ1作目
「ランボー/怒りの脱出(1985)」…シリーズ2作目
「ランボー3/怒りのアフガン(1988)」…シリーズ3作目
「ランボー/最後の戦場(2008)」…シリーズ4作目
「ランボー/ラスト・ブラッド(2019)」…シリーズ5作目

①日本テレビ版(1989年10月13日「金曜ロードショー」)
②テレビ朝日版(1994年1月2日「日曜洋画劇場」)
※DVD/Blu-rayにテレビ朝日版を収録
※2019年4月20日にWOWOWにてテレビ朝日版の日本語吹替の欠落箇所を追加録音した「吹替補完版」」を放送
※2020年2月14日に発売された4K レストア版Blu-ray/4K Ultra HD Blu-rayに上述の2種類の日本語吹替を収録(テレビ朝日版は「吹替補完版」)

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