タイトル
ザ・センチネル/陰謀の星条旗(原題:The Sentinel)
概要
2006年のアメリカ映画
上映時間は108分
あらすじ
ベテランのシークレットサービスであるギャリソンは、警護している大統領の夫人と不倫関係にあった。ある日、ギャリソンと親しいメリウェザーが暗殺されてしまう。
スタッフ
監督はクラーク・ジョンソン
音楽はクリストフ・ベック
撮影はガブリエル・ベリスタイン
キャスト
マイケル・ダグラス(ピート・ギャリソン)
キーファー・サザーランド(デイヴィッド・ブレキンリッジ)
キム・ベイシンガー(サラ・バレンタイン)
感想
共に偉大な父を俳優に持つマイケル・ダグラスとキーファー・サザーランドの共演作品。女性関係に端を発し、ある事件の犯人が自分であることを指し示す証拠が出てきて…というプロットはケヴィン・コスナー主演の「追いつめられて(1987)」を思い出す。
本作は主人公に1ミリも感情移入できないところが最大の失敗だろう。女性関係にだらしない主人公なんてかつての映画で山ほど描かれてきたが、本作の主人公はそれが気にならなくなるほどの魅力もないし、かといってだらしない女性関係を反省する場面もない。かつてはレーガン大統領を救った英雄が、現職の大統領の警備につきながら、その大統領の夫人と不倫関係にある。こんなヤバいことをしている時点でさすがに共感できないし、それを一度たりとも反省することがないってもはや病気だろう。しかも、親友だったデイヴィッドの奥さんを寝取ったとして彼との関係も険悪である。これは真実でないと途中で明かされてデイヴィッドも信じているが、そんなこと言われても信用できないだろう。また、ギャリソンが大統領夫人とキスする前にカーテンを閉め忘れたことで写真を撮られるのも間抜けでしかない。
それから真犯人が判明するくだりもかなりいい加減である。序盤に「嘘発見器を受けなければ解雇だ」と言われて、ギャリソンも受けている。ところが終盤に「嘘発見器を受けていないのはモントローズだけである」と判明する。映画的にはギャリソンが嘘発見器で嘘をついていることが判明したから、残りの職員は嘘発見器をしなかったということなのだろうか。だとしたらなぜ犯人が1人であると断定したのか。しかも嘘発見器は決して万能ではないし、この点だけ見てもシークレットサービスらが無能に見えて仕方ない。
他にも、ギャリソンが他の職員を出し抜く場面など、どうみてもギャリソンが優れているというより、他の職員が無能に見えてしまう。また、工作員の男の家での一連の場面では、ギャリソンはその工作員を殺し、大金やパスポートなどを発見しデイヴィッドに連絡するが、その男が話し中だった携帯電話の音声から彼の仲間がデイヴィッドの到着前にその証拠を片付けてしまう。せっかく証拠を発見したのに、仲間が来る可能性を知りながら放ったらかしにして案の定片付けられてしまうって無能でしかないだろう。優れたエージェントの主人公を敵が上回るというような展開にしていないため、基本的に本作の登場人物のレベルは低い。
それから、ギャリソンの推薦でジルがデイヴィッドの下で働くことになり、ジルも終始各現場には駆けつけるのだが、彼女の存在意義がさっぱり分からない。おそらくギャリソンとデイヴィッドを客観的に捉える視点として用意されたキャラクターであると感じるが、彼女の視点があるからこそ何かの役に立つ場面や映画的に面白くなる場面など皆無と言って良い。
本作の主人公のようなキャラクターはマイケル・ダグラスの十八番だし、彼が製作総指揮に携わっている以上、演じたいキャラクターだったのだろう。また、デイヴィッドはテレビシリーズ「24」のジャック・バウアーを思わせるキーファー・サザーランドが演じている。それっぽい役者が演じているだけ。政府の転覆を狙う話にしては、シークレットサービスと大統領夫人が不倫中って呑気な話だな。
吹替情報
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