タイトル
ヲタクに恋は難しい
概要
2020年の日本映画
上映時間は114分
あらすじ
オタクが原因で彼氏と別れた成海は、転職先の会社で幼馴染の宏嵩と再会する。その宏嵩は成海がオタクであることを理解しており、さらに自身もオタクであることから付き合うメリットがあると言ってくる。
スタッフ
監督は福田雄一
音楽は鷺巣詩郎ほか
撮影は工藤哲也
キャスト
高畑充希(成海)
山崎賢人(宏高)
斎藤工(樺倉)
菜々緒(小柳花子)
賀来賢人(坂元真司)
今田美桜(森田悠季)
感想
ネット上に漫画などを投稿できるpixivに2014年から2021年まで投稿された「ふじた」による同名漫画の映画化。2018年からテレビアニメとしても放映された。
本作は転職した成海が佐藤二朗演じる上司の石山から講義を受ける場面から始まる。佐藤二朗は福田雄一映画の常連であるが、毎度狙った演技ばかりしており、本作の冒頭でもそれが如実である(ムロツヨシも同様)。この石山というキャラクターは原作には登場しないようなので、福田組の常連として与えられた役なのだろう。冒頭こそ主役のキャラクター紹介をもっとちゃんとやるべきだろうに。
また、本作はミュージカル映画でもある。序盤のキャラ紹介が終わると、主演2人とバックダンサーによるミュージカルが急に始まる。とりあえずオープニングだから威勢よくという意味合い以外に全く必要性の感じないシーンである。日本でミュージカル映画なんて馴染んでもいないのに、そこへあえて飛び込む勇気だけは買いたい。以降は、一応特に主演2人の心情を歌で表現しようとしているが、心で思っていることをナレーションでバシバシ説明しちゃうので、ミュージカルシーンが完全に蛇足というか説明過剰になっている。ミュージカルシーンで心情を説明するならナレーションは全く持って不要だろう。そのミュージカルシーンの歌の詩もちょっと説明的すぎる。歌ならではの表現ってもんがあるだろうに。
さらに、本作は「オタク」を扱った映画である。言っちゃ悪いが、「オタク」映画というジャンルがあるとしたら、仮に監督が「オタク」な人でも描き方が今一つだと「オタク」な人たちからの反発は容赦ないはずだ。さらに、オタクじゃない人向けにオタク用語を字面で見せるためだろうが「ニコニコ動画」のようなコメントが流れてくる形式を2か所ほど採用している。2020年でも「ニコニコ動画」的演出はさすがに古いと思うし、はっきり言ってノイズでしかない。
本作の展開を考えると、ラストは予想通りではある。できれば、「オタク」であろうとなかろうと、もっと一人間としての成長として決着させるべきだったと感じる。「オタク」だって人間なわけで。これでもかと登場人物の心理描写は説明されるので分かりやすいのは確かだが。
中でも、主演した高畑充希は好演していた。私の周囲に「あんなオタク」はいないが、「こんな感じの女の子いそうだな」と思わせる説得力はある。成海が真剣に考えれば考える程コメディになる部分も多々あった。だからこそ、佐藤二朗やムロツヨシのようなただ顔や間だけで笑わせようとする場面が悪い意味で際立ってしまうのだろう。良くも悪くも福田雄一監督らしい作品。
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