タイトル
THE GUILTY/ギルティ(原題:The Guilty)
概要
2021年のアメリカ映画
上映時間は91分
あらすじ
911緊急通報センターに勤務するオペレーターのジョーは、エミリーと言う女性からの通報から誘拐されたと判断し、彼女を助けようとする。
スタッフ
監督はアントワン・フークア
音楽はマーセロ・ザーボス
撮影はマズ・マカーニ
キャスト
ジェイク・ギレンホール(ジョー・ベイラー)
イーサン・ホーク(ビル)※声の出演
ライリー・キーオ(エミリー)※声の出演
ポール・ダノ(フォンテノット)※声の出演
ピーター・サースガード(ヘンリー)※声の出演
感想
大きな評価を得たデンマーク映画のハリウッドリメイクとなったNetflixオリジナル作品。「マグニフィセント・セブン(2016)」でもリメイク作品の監督経験のあるアントワン・フークアが監督を務め、そのアントワン・フークア監督作品「サウスポー(2015)」で主演したジェイク・ギレンホールが本作でも主演した。ちなみに声の出演をしたイーサン・ホークやピーター・サースガードもアントワン・フークア監督作品「マグニフィセント・セブン(2016)」でも共演している。
結論から言うと、わざわざリメイクをした理由が見当たらないというところだろうか。主人公が喘息持ちという設定にして、妻との電話が追加され、死んだと思った子供が助かり、口裏を合わせていた元相棒への電話シーンを終盤に持って来るという改変はあるが、話の大筋はオリジナルとほとんど同じである。淡々と終わったオリジナルに比べ、感情の高鳴る部分を終盤に持って来る構造は分からなくもない。ラストでは、ロスを空撮で映す映像を背景に、主人公が真実を証言したことがニュースとして語られている(音声のみであるというところは本作ならではの表現だと感じる)。これを見た人なら、特に白人の警察官が黒人の一般市民を殺してしまうという毎年のように起こるニュースを思い出すだろう。この点に関しては辛うじてアメリカでリメイクされた意義は感じるが、やはり後付けに感じる。このテーマで描きたいならリメイクではなくオリジナルで話を作るべきではないだろうか。また冒頭から大きな火災が起こっており、撮影当時のカリフォルニアの山火事を反映させているのだろう。山火事については、人員が山火事関連に割かれてジョーの望む捜査が思うように進まない理由付け程度にしかなっていないように感じる。
また、オリジナルでは部屋からカメラが出ることはなかったが、本作は冒頭と最後に空撮があり、中盤に主人公が連絡を取る相手の場所を映すショットが数回あった。冒頭と最後の空撮は理解できないでもないが、中盤の部屋の外部を映す挿入箇所はわざわざ挿入した意図が全く持って見当たらない。映るのもほんの僅かだし、特にオリジナルを観た人ならノイズに感じると思う。
オリジナルには、聞きなじみのないデンマーク語で知らない俳優が演じていることも新鮮味を感じる要素であった。その点、(オリジナルを観た人なら)すでに知っている話を、著名な俳優が演じているとなれば映画としての新鮮味もかなり落ちる。確かに本作のオリジナルの世界的な売り上げから考えると、本作はオリジナルを未見の観客が想定された脚本やキャスティングになっているのだと思うが、字幕嫌いのアメリカ人向けに、英語で「こんな話ですよ」と伝えているようにさえ感じる。ジェイク・ギレンホールは熱演していたが割と想像通りという印象で、ほとんどオリジナルと同じ話にするなら、思い切ったキャスティングをするというのも手段の1つだったのではないかと思う。
関連作品
「THE GUILTY/ギルティ(2018)」…オリジナル
「THE GUILTY/ギルティ(2021)」…ハリウッドリメイク
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