タイトル
CUBE2(原題:Cube 2: Hypercube)
概要
2002年のカナダ映画
上映時間は95分
あらすじ
8人の男女が謎のキューブ内に閉じ込められてしまう。
スタッフ
監督/撮影はアンジェイ・セクラ
音楽はノーマン・オレンスタイン
キャスト
カリ・マチェット(ケイト)
感想
カルト的な人気を得た前作「CUBE(1997)」の続編だが、スタッフもキャストも一新されており、特に繋がりはない。ちなみに監督のアンジェイ・セクラはクエンティン・タランティーノ監督の「レザボア・ドッグス(1992)」や「パルプ・フィクション(1994)」の撮影監督でも知られる。
知らぬ間に男女がキューブ内に閉じ込められるという設定こそ前作と同じだが、他はまるで違う。
まず、キューブそのもののデザインが全く異なっている。6つの辺にそれぞれドアがあるのは一緒だが、どの部屋も白で統一されており、前作のような色の違い(5色)はない。これによってずっと同じような画が続くことになり、たかだか95分の上映時間でも飽きがきてしまう。おそらくCG表現をやりやすくするために色を統一したものと思われる。
そのCG表現は低予算映画故だろうが、かなり安っぽさを感じるものである。SF要素を強めたことで、CGによる表現も必要になったのだろう。そもそも四次元がどうとか、パラレルワールドがどうとか、中盤以降は完全に収拾がついていない。風呂敷を広げるだけ広げて、最後はケイト以外はサヨウナラ状態。
それから、そもそもキューブ内に閉じ込められる男女8人は脱出に向けて動いているというよりかは、迫りくる仕掛けから逃げているだけである。それっぽい説明をしている箇所はあっても、前作のような数学的な説明は全くなく、話が進んでいる感じが全くない。閉じ込められる前の記憶を頼りに何かの陰謀を暴いていくことを話の推進力にしているようだが完全に失敗している。
そういった違いはあってもキャラクターの配置は割と前作と共通している。暴力的な男(前作の警官の男クエンティン)、キューブの製作に何かしら関係している男(前作の建築家ワース)、病気を抱えている人(前作の自閉症の男カザン)、医療関係者(前作の医師ハロウェイ)など。本作のような複数の男女が集うとなると黒人がいないことは珍しいのだが、本作には白人しか登場しない。いかにも暴力的なキャラクターというのもステレオタイプだし、本作の認知症の女性は物語上の転換点になると、ヒントになる言葉を口にするという都合の良いキャラクターになっている。認知症を抱えるキャラクターに都合の良いところで役立たせるのはちょっと気にかかる。そういえば、前作の自閉症のカザンがサヴァン症候群でとんでもない計算スピードを発揮して、終盤に向けて話を勧めるキャラクターであった。前作ではそこまで気にならなかったが、本作でのこの都合の良い使われ方を見ると、遡って評価を下げかねないものになっていると言える。
そして、前作のラストは完全に観客の想像に委ねる形となっていたのに対し、本作ではキューブ内を抜けた後の描写も短いながら用意されている。でも、結局何だったのかは説明されずに、ケイトは殺されて終わってしまう。これだったら前作と同じようにキューブ内を抜け出せたと思わせる描写で終われば良かったじゃないか。なぜこのケイトだけ抜け出せて、しかも殺されるのか。ケイトは観客が好きになれるキャラクターだっただけに、許しがたいラストになっている。
あと、基本的にシリアスな展開が続いていくのに、スピード感の異なる部屋に移動する際、ケイトが高速早送りになり、あのテレビなどでよく見られる話し声を早送りにした時の音声になるのは完全に笑ってしまった。全く意図していないだろうが、ここだけは面白かった。
この手の映画は続編なんて成功しないのは分かりきっているのに作られるものなんだね。本当に案の定という結果だろう。ケイトを演じた女優さんは割と好印象だった。
関連作品
「CUBE(1997)」…シリーズ第1作
「CUBE2(2002)」…シリーズ第2作
「CUBE ZERO(2004)」…シリーズ第3作
「CUBE 一度入ったら、最後(2021)」…シリーズ第1作の日本版リメイク
吹替情報
①ソフト版
②テレビ東京版(2005年2月3日「木曜洋画劇場」)※ソフト未収録
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