【作品#0019】めし(1951)

1950年代

めし

1951年の日本映画
上映時間は97分

三千代は初乃輔と結婚して5年、大阪に来て3年になる。代り映えしない生活に飽き飽きしていたころ、家出をした姪っ子の奔放な里子がやって来る。

監督は成瀬巳喜男
音楽は早坂文雄
撮影は玉井正夫

上原謙(初乃輔)
原節子(三千代)
島崎雪子(里子)
杉村春子(三千代の母)
小林桂樹(三千代の妹の夫)

林芙美子が急逝したために約2/3までしか書き上げられなかった同名小説の映画化。成瀬巳喜男監督は林芙美子の小説の映画化を生涯6作品行っているが本作はその最初を飾った作品。

 

周囲のお世辞が「実は違うんだ」と思わせる要素となり、三千代をどんどん初乃輔から遠ざけていく。突然やって来た奔放な姪っ子の存在もあり、三千代はついに実家へ帰ることに。実家の環境に甘えていると、小林桂樹演じる義弟から叱られる始末。知らぬ間に姪っ子と同じことを実家でやっていたと気付かされる。

 

実家まで夫が迎えに来たことで結末を迎えるが、三千代はまた同じことで悩むことになるだろう。今回は初乃輔にとって劇薬にはなっただろうが、数日もすれば忘れていると思う。プチ家出くらいで解決できるような問題ではなく、冒頭と最後の言葉が主人公の心情だとしても、「そう思い込む」ことで解決させようとしているようにすら映る。まだ若いのだから離婚して再スタートの方が良かったかな。

 

くたびれた二枚目を演じた上原謙には、三千代が周囲の反対を押してまで結婚したのが分かる面影を感じ、女性映画の名手と呼ばれた成瀬だが、男性の表現も見事だと思う。

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