【作品#0187】イナフ(2002)

2000年代

イナフ(原題:Enough)

2002年のアメリカ映画
上映時間は115分

働いているダイナーで出会ったミッチと結婚したスリムだったが、ミッチが徐々に本性を露わにし始め…。

監督はマイケル・アプテッド
脚本はニコラス・カザン
音楽はデヴィッド・アーノルド
撮影はロジェ・ストファーズ

ジェニファー・ロペス(スリム)
ビル・キャンベル(ミッチ)
ジュリエット・ルイス(ジニー)
フレッド・ウォード(ジュピター)

「007/ワールド・イズ・ノット・イナフ(1999)」の監督マイケル・アプテッドが再び「イナフ」という言葉がタイトルに入った作品を監督している。

 

スリムを可哀そうな主人公として描いている割に、行動がアホすぎてまるで同情できない。話も突っ込みどころ満載で、サスペンスの割に緊張感もまるでなく、非常に鈍重である。

 

DVをする酷い夫がいて、裁判になっても不利になるとわざわざ説明を入れたところで、親権を争う時に不利になる「誘拐」とも取れる娘と一緒に逃げるという最悪とも取れる選択肢をスリムは取ってしまう。映画が半分過ぎたくらいでようやく弁護士に相談し、「もう手遅れ」と言われてしまう。製作者側は主人公の行動が不利になることは分かった上で描いているのだが、もしそうするなら、主人公に他の選択肢がなかったと観客に思わせなければならないが、全くそうは見えない。父親がDVで母親がこんなに頭が悪いと、生まれてきた可愛い娘に同情せざるを得ない。

 

そして次にスリムが取る「格闘技を習いに行く」という選択肢には唖然とさせられる。なんでそうなるんだ。綿密な計画を立て、正当防衛にしてミッチを殺すためらしいのだが、そこまでできるなら最初から頭を使えよ。というかもし相手が銃を携帯していたらその格闘技は何の意味もなさないぞ。結局最後にジェニファー・ロペスにアクションシーンをやらせるためだったとは思うが、その言い訳として「格闘技を習う」というのはさすがにないわ。

 

夫側の追跡も尻切れトンボの如く中途半端だし、友人のジニーにしても父親のジュピターにしても描き方が中途半端で登場する意味はなかったんじゃないかとすら思えてくる。

 

ちなみにジェニファー・ロペスは本作と「メイド・イン・マンハッタン(2002)」の2作品でラジー賞最低女優賞にノミネートされたが、「スウェプト・アウェイ(2002)」のマドンナと「ノット・ア・ガール(2002)」のブリトニー・スピアーズの同時受賞のおかげ(!?)で多少は霞んだかな。

①ソフト版
②テレビ東京版(2006年3月2日「木曜洋画劇場」)※ソフト未収録

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