タイトル
招かれざる客(原題:Guess Who’s Coming to Dinner)
概要
1967年のアメリカ映画
上映時間は108分
あらすじ
23歳の白人ジョーイは、恋人で37歳の医師ジョンを実家に連れて帰るが、両親には彼が黒人であることは伝えておらず…。
スタッフ
監督はスタンリー・クレイマー
撮影はサム・リーヴィット
音楽はフランク・デ・ヴォール
キャスト
スペンサー・トレイシー(マット・ドレイトン)
キャサリン・ヘプバーン(クリスティーナ・ドレイトン)
シドニー・ポワチエ(ジョン・プレンティス)
キャサリン・ホートン(ジョーイ・ドレイトン)
セシル・ケラウェイ(ライアン神父)
ビア・リチャーズ(ジョンの母)
感想
アカデミー賞では作品賞含む計10部門でノミネートされ、主演女優賞、脚本賞の2部門を受賞した。スペンサー・トレイシーとキャサリン・ヘプバーンにとって9度目の共演作品となったが、スペンサー・トレイシーが撮影後に死去したことで最後の共演作品となった。
本作公開直前までアメリカでは異人種間の結婚を禁止にしていた州がいくつも存在していた。そんな時代に、23歳の白人女性が黒人男性を実家に連れて帰って来るという話。なかなかチャレンジングな映画だが、連れて帰って来る男性を演じたのはシドニー・ポワチエだ。彼は「野のユリ(1963)」でアフリカ系アメリカ人として初のアカデミー賞主演男優賞を獲得した俳優である。白人らしい口調で話し、世界を股にかけて活躍する野望を持っている医師である。さらに、事故により妻と子供を亡くした過去を持ち、ジョーイの望む婚前交渉も「まだだ」と言って断っている。そして、もしジョーイの両親が反対なら諦めるとまで言う、とにかく「隙のない」人間だ。「さあ白人の皆さん。この男なら黒人でも大丈夫でしょう」と言わんばかりの設定である。ただこれが当時の限界だったのだろう。シドニー・ポワチエに相当する俳優がいなければ成立しえない企画だったと思われる。
突然のことにジョーイの両親は驚きを隠せない。彼らが唯一邸宅を離れるアイスを食べるシーンが象徴的だった。マットは前に食べたアイスと同じものを注文するが、実は違う味だった。ただ、その違う味も食べてみるとおいしいと感じる。リベラルな子供を育てておいて実は保守的なマットが異人種間の結婚という新しい考えを受け入れ始めるようにも見える。最初は固いが徐々に溶けていくアイスに託したその意義は大きい。
本作は予告なしに娘が黒人のジョンを実家に連れて帰って来て、その日の夜の飛行機でスイスへ発つという。さらにジョンの両親まで突然押し掛けてくるというなかなか強引な展開ではある。ただジョーイの父親は新聞社の社長という設定だった。新聞はその日の出来事を次の日の朝刊に乗せるものだ。突然のことでも普段からしっかり考えておかないといけないし、締め切りが迫っていると考えると、この半ば強引な設定も受け入れられるはずだ。
関連作品
「招かれざる客(1967)」…オリジナル
「ゲス・フー/招かれざる恋人(2005)」…リメイク
吹替情報
①TBS版(1978年5月15日「月曜ロードショー」)※ソフト未収録
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