【作品#0102】ホテル・ルワンダ(2004)

2000年代

ホテル・ルワンダ(原題:Hotel Rwanda)

2004年の南アフリカ/イギリス/イタリア/アメリカ映画
上映時間は122分

1994年のルワンダ。大虐殺が起こり始めた時、ホテルの副支配人だったポールは虐殺から逃れてきた人たちをホテルに受け入れ始めるが、その食指はホテルにまで徐々にやって来る。

監督/脚本/製作はテリー・ジョージ
音楽はルパート・グレッグソン=ウィリアムズ
撮影はロベール・フレース

ドン・チードル(ポール・ルセサバギナ)
ソフィー・オコドネー(タシアナ)
ニック・ノルティ(オリバー大佐)
ホアキン・フェニックス(ジャック)
カーラ・シーモア(パット)
ジャン・レノ(テレンス社長)※ノンクレジット

ルワンダの大虐殺から10年後の2004年に映画化された本作。殺された人数、残虐な殺され方と世界史的に見ても極めて残酷な出来事であるが、本作では直接的な表現はほとんどなく、目を背けたくなるシーンは出てこない。観客もルワンダの大虐殺については知っているだろうということで省いたのだろうが、少なくとも1箇所は残虐な殺され方をしているところを主人公が目撃する場面を入れるべきだった。どれだけ有名な出来事でも時が経てば知らない人も出てくる。何年も経ってから見た人が理解するためにもその表現は最低1箇所は必要だった。

 

また、本作ではアフリカの小国ルワンダの黒人が世界からどう見られているかを描いている作品でもある。ポールはホテルの副支配人で顔も広く、酒で政府の要人から情報をもらうなどしており、自分のことを少し上の存在だと感じていた。しかし映画の終盤、ルワンダの黒人という対象に「ニガーですらない」と言う場面がある。英語圏で黒人を差別する時に使われる「ニガー」だが、それ以下であると。つまり差別される対象以下で、存在していないも同然だと言われるのである。また、ルワンダの大虐殺を報道してくれたジャーナリストに「これで世界の人たちが助けてくれる」とポールが言うと、「アフリカではこんなことがあるんだなと言ってディナーを続ける」と言われる。ポールがルワンダの黒人として世界的に「下の人間である」と理解していくという意味ではとても悲しい物語だ。

①<テリー・ジョージ(監督/脚本/プロデューサー)/ポール・ルセサバギナ(主人公のモデル)/ワイクリフ・ジョン(主題歌“Million Voices”を歌った)>

DVDのパッケージでも上述の3人による音声解説とあるが、ワイクリフ・ジョンに関しては主題歌が流れるエンドクレジットで話しているだけなので、実質テリー・ジョージとポール・ルセサバギナの2人による対話形式の音声解説と言える。

映画の主人公のモデルとなった人物が音声解説に登場するのは珍しい。基本的に監督のテリー・ジョージが映像を見ながら、「この時実際はどうだったの?」質問をして、ポールが答えるという形式。ポールの語る実際の方が映画よりも強烈なことがあるため、聞き応えはある。

①ソフト版

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